キャンドルに出会った 2月1日

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コロナ禍の下、未来への不安もあり鬱々とした日々を送っている人は多いと思います。
春も近いはずなのに。

そんな中、先日近くのとある小さな本屋さんで素晴らしい一冊の本に出会いました。(写真集「キャンドル革命」キム・イェスル著 コモンズ社刊)
何ページか開いてみて「もうこれは即買い!」だと思いました。
3400円の定価がすごく安く思え、すぐ買いました。
2016年のキャンドル革命のことは以前から一応知っていましたが、この写真集を開いて韓国の人々の不正を許さず正義を求める心、自分たちの手で自分たちの国をつくるのだという主権者意識、それらが本当に心地よいまでにさわやかにそして力強く熱く伝わってきました。
勇気をもらえたと同時に自分たちが恥ずかしく思えてなりません。

でも今日21日は、かの2.1ゼネスト1947年に決行されるはずだった日です。
キャンドル革命の230万人をはるかに凌ぐ600万人のこの国中の労働者が団結し、新しい時代を拓くための闘いが始まるはずでした。しかしマッカーサーの「中止」の一言で日本人は一歩も踏み出すことがありませんでした。
我々は形だけ近代を歩いてきました。でも市民でもなくただの庶民、いや領民のままです。
21世紀になっても。

「誰がこの国の主人公なのか」
「主権は誰から生じているのか」
「誰のための政府なのか」

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年前の今日、日本人はとてつもなく大きなものを失ってしまったのです。
ソウルの光化門にきらめいた何百万本ものキャンドル。
我々はまだ一本のキャンドルにも火を灯せずにいるのです。